今年最後のお客様、
ワインとシャンパーニュはお持ち頂いて、とても豪華なマリアージュでした。
この日のメイン、牛肉のロティに合わせて、ムートンロッチルド1993年、エティケットの絵はバルティスです。
まずはシャンパーニュ、クリスタルでスタート、アミューズとして召し上がって頂いたのは小さなパイケースにサーモンとヒラメのタルタルを詰めたものと小豆島のオリーブ、チーズを加えたスティック状のパイ、
ソファでくつろいで頂いている間に私は前菜の準備です。
畑で収穫してきた人参はキャロットラぺにして鯛の昆布じめと共に、ほうれん草はホタテのグリエと、殻つきの牡蠣も添えて一皿に仕上げました。
テーブルに着いて頂き、前菜をセット、パン、バター、お水など足りない物がないか注意して、私はスープの準備・・・オマールのスープ、牛乳を泡状にして浮かべ、サフランやパスティスの香りがあるのでコンドリューを合わせました。
いよいよお肉ですがムートンを開ける前にシャンボール ミュジニー95 ヴォギエを開けました。大好きな村と作り手、ブルゴーニュの素晴らしさを堪能・・
いよいよ熟成した牛肉のロティ、充分に室温に戻し、ストウブで周りを少し焼き固め、5分程オーブンへ、状態を手で確認しながらそのまま少し暖かい所で休ませ、再びオーブンへ・・・時間をかけて火を入れて、仕上げはグリルで表面をあぶり、温めました。
とにかく肉を最高の状態で召し上がって頂こうと、写真を撮る余裕はありませんでした。
付け合わせはポテト、ゴボウ、ビーツにオリーブ油をふって、オーブンで焼き、畑からの九条ネギはグリルで焼いて・・・と
お皿も温めて、これらの作業を一人でこなすのは真剣勝負でした!
マデイラのソースも作っておいたのですが、フルール・ド・セルとミニョネットの方が肉が活きると判断、ソースなしで、厚めに切ってお出ししました。
ムートンと合わせた薫り高い最高のお肉にゲストも満足して下さって、ホッとしました。
熟成した肉の香りと赤身の肉の味がこれほどにワインに合うとは・・改めて感激でした。
少しワインが残っていたのでウォッシュタイプのチーズ、ラングルを召し上がって頂き、デザートにつなげます。
暖かいタルト・タタンとバニラアイスクリームを作りました。デザートワインはアルザスのヴァンダンジュ・タルディーヴ、ピノ・グリ、キャラメル風味のりんごと完璧なマリアージュでした。
エスプレッソを作る頃には日付が変わっていました。
それだけ楽しんで頂いたという事、うれしいですね。
メインゲストは外交官ご夫妻、各国の大使をなさった方、奥様もプロトコル、社交に関しては数えきれないほどの経験をしていらっしゃるし、個人のお宅にお招きされることが多い事でしょう。
さりげないお心遣いはさすがです。
料理とワインを一緒に楽しんで、お付き合いが深まって行きます。
1年のしめくくりとして、素晴らしいディナーでした。
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