2011年4月25日月曜日

築地場外市場

久しぶりの築地市場です。
新富町まで歯の治療に行っているのでその帰り、築地場外市場で昆布、鰹節、お茶などの買出しです。

活気があって、専門店が軒を連ねて、わくわくしてきます。
何だか最近はエネルギーレベルが低下して、悲壮感、厭世感に押しつぶされそうな時がありますが、このような場所で食材に触れていると、新しいレシピが浮かんできます。5月のレシピ、ひらめきました。
好きな仕事があって良かった。





昆布の専門店、産地も品質も沢山、私は昆布じめを良く作りますので、お出汁と両方使える利尻の昆布を購入しました。
最近全く新しい昆布出汁のとり方を知りました。今までは水に1時間くらい浸して火にかけ、沸騰直前であげて鰹節を入れて・・というやり方をしていましたが、60度で1時間加熱、80度に上げて取り出す、という科学的な方法、実際にとてもよく昆布の出汁は出ます。しかしここにかつを節を加えると昆布が強すぎてしまいます。昆布出汁だけで使用するには良いようですが・・・
まだまだ研究の余地ありです。
結果は教室でご報告します。
この紙の袋、良いでしょう?パックされて、エイジレスが入っている物に慣れていると新鮮です。



鶏専門店のお肉、沢山の職人さんたちが手際よく鶏をさばいています。ショーケースなどはなく、簡単な品書きだけ、鮮度が良いせいか美味しい、そして安い、この竹の皮に包んであるのも余計においしそうに感じます。きれいな砂肝が目に入り500g追加、いつもはコンフィにしますが、帰宅して砂肝を見たとたん、考えが変わりました。生姜、赤トウガラシと一緒にごま油で炒め、お酒、お醤油で佃煮風に、仕上げに黒コショウを沢山降って出来上がり、これが赤ワインと凄く合います。

次は鰹節専門店へ、本枯節は買い置きがあるので、今日は血合いぬきの削り節を買いました。ピンクのきれいな削り節は、生の鰹から沢山の工程を経て来て出来たまさに芸術品、少し血合いが入った方がこくは出ますがこの品の良いお出汁が私は好きです。
本枯れ節を削り器で削って使う場合もありますが、いつものお出汁には削り節を使っています。冷凍庫で保存、500gあると当分大丈夫、マグロ節、サバ節など全部欲しくなってしまいますが、持てる量は限られて・・・そばつゆ用の厚削りも欲しかったのですが、次回にします。

掘りたて竹の子や花わさび、山菜など・・・残念ですが持てないのであきらめます。

新茶だけはどうしても欲しく、お茶屋さんに寄って帰宅しました。

専門店の買い物は楽しい、最近はほとんどインターネットで手に入りますが、お店の人と接して色々教えてもらったりしながら、味見をしながらの買い物は楽しいですね。

乾物のストックがあるとうれしくなります。香りを保つために冷凍庫に入れています。冷蔵庫とは別に冷凍庫がキッチンの外にありますが、ここは私の宝箱、グレス・ド・オアから各種フォン、フランボワーズ、ナッツ類、作り置きしたハッシュドビーフ、キッシュロレーヌ、そして昆布に鰹節、バゲット・・
今日の鶏も半分冷凍、砂肝佃煮も冷凍しました。

この夏、停電なんて事になったらどうしましょう。

2011年4月22日金曜日

ラディッシュとレタスの収穫

気がつけば10日あまり、畑には行っていませんでした。
びっくりするほど大きくなっていたラディッシュとミックスリーフ、覆っていた不織布を持ちあげるほど力強く育っていました。

”ほったらかしにしてごめんなさい”と謝りながら収穫です。


寄り添うように大きくなっているラディッシュ・・・



こんなに大きく健康に育ってくれました。



さっと洗って土を落とすとこんなに鮮やかな色、フランスのマルシェで採れたての、色鮮やかな、色々な形、色のラディッシュを見て、感激したことを思い出しました。こんなフレッシュなラディッシュ、東京では売っていません。まだ畑にはたくさんのラディッシュが収穫を待っています。
今月のフレンチクラスは4クラス残っていますが、このラディッシュ、バーニャカウダに添えて召し上がっていただきましょう。

何もつけずにかじってみました。ピリッとした辛みとほのかな甘み、おいしいです。
ソースなんていらないかもしれませんが、フルール・ド・セルとオリーブ油もおいしい・・・無塩バターもなかなかです。


色々なレタス、チコリなどを苗で植えたものがおいしそうに大きくなっています。きれいな葉の色。
早く収穫しなくては・・・この場所にはトマト、バジルを植える事になっています。


ミックスイタリアンリーフの種を蒔いてひと月余り、こんなに大きくなりました。ルッコラは少し大きくなり過ぎましたが、おいしいサラダになります。

夏野菜の苗も出揃って来ました。トマト、バジル、しし唐、唐がらし、キュウリ、なす、インゲンなど作付け予定、忙しくなってきます。そして、そろそろモンシロチョウが飛びだして、これからは虫との戦いも始まります。
特にアブラナ科は要注意・・・無農薬栽培は大変です。

2011年4月21日木曜日

春の海

のどかな春の海、千葉県、富津の海です。



波も穏やかで、いつもの春なら、柔らかい光や潮の香りを思い切り楽しむ事が出来たでしょうに、3月11日以来、海、波を悲しみや恐れなしには、感じる事が出来なくなってしまいました。



あの日を境に、何かが大きく変わってしまったような気がしているの私だけではないでしょう。

人の力の及ばない大きな意思を感じます。そして生き方そのものを問われているような気がしています。

2011年4月16日土曜日

夏ミカン マーマレード

生徒さんのお庭で採れた夏ミカンをたくさん頂きました。

それでマーマレードを作ります。
レシピは母が作っていたもの、色々試しましたがこの作り方が一番おいしい・・・でも大変手間がかかります。


皮を薄く剥き、白い部分は手で取り除き、皮は細かく刻みます。


果肉を取り出すには袋の背にナイフで切れ目を入れ、種を除きながら、取り出します。


皮は茹でこぼして、実と一緒にし、7割ほどの砂糖を加え煮詰めます。2時間もすると透明感がでて、きれいな色になってきたら、冷たい水に垂らして濃度を確認、出来あがりです。



煮沸した瓶に熱い内に詰めます。一番楽しい作業です。


本当にこのおいしさをわかってくれる方にだけ差し上げましょう。このように可愛い蓋カバーを付けて、きっと喜んでくれることでしょう。

ジャム作りが大好きだった母はマーマレードの他にも苺、杏、りんごなどよく作っていました。
私もジャム作りが好きになり、特に夏ミカンを見るとマーマレードを作らないと落ち着かないのです。

ジャムなんていくらでも売っているのに、こんな手間のかかる作業をするのか・・・・・
そう思ったこともありました。しかしこれ以上、おいしいマーマレードには出会えません。

それに手間をかけるという事を放棄してしまったら、料理などお教えする事など出来ません・・・・

単純作業をする時は作業だけに集中します。余計な事は考えず、包丁の刃先が皮に食い込む感覚を感じ、香りを充分に吸い込んで、五感だけ働かせて作業をすると、12個の夏ミカンの下準備が苦なく終了、煮詰める香りに何とも言えない充実感を感じます。いつの間にか胸につかえた想いや、雑念が消えています。

五感だけを頼りにひたすら作業する・・・これが料理なのかと最近少しわかってきたことです。

無心にジャムを作っていた母の姿を思い出し、きっと母もそのようにして何かと折り合いをつけていたのでしょうか。

2011年4月13日水曜日

桜いろいろ

この白い桜、山桜だと思うのですが緑の葉と白い花がとても美しい・・

桜には色々な種類があり、それぞれに趣があるものです。
香りも良く、桜の気を強く感じました。







しだれ桜も優雅な佇まい、ことしの桜もそろそろおしまいですね。

チャリティーディナー

ホテルオークラでチャリティーディナーがありました。
カレーディナーでサラダ、スープ、ビーフカレーというシンプルなメニューで、会費のほとんどは東北大震災への寄付でした。

ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の主催でしたが、会員以外の方々も多く参加され、盛会でした。



パーティーなどのキャンセルが多く、ホテルも閑散としていますので、このような会はとても意味のあることと思いますが・・

おいしいカレーを頂きながら、何かむなしい感じがどうしてもしてしまいます。
何か胸につかえた感じが翌朝まで続いています。

2011年4月8日金曜日

白いアジサイ

庭のアジサイは新芽が出たばかりですが、花屋にはもう満開のアジサイの鉢が並んでいます。
白いアジサイが大好きで、今年も大輪の真っ白な花をウィッチフォードの鉢に植え替えて、キッチンの出窓に置きました。





鉢ものを買って、あるいは頂いたりしても、必ずその植物にあった鉢に植え替えます。

私の鉢好きはかなり歴史があります。特にウィッチフォードはテラコッタと焼き物と合わせるとかなりのコレクション、やはりイギリスの物は素晴らしいと思います。テラコッタの鉢は苔が生えて、古くなるにつれて風格が出てきます。コンランのシンプルなモノトーンの鉢もよく使います。


どんな美しい蘭も、あの黒や紺色の焼き物の鉢に入っているだけで悲しげです。ゴージャスな胡蝶蘭やシンビジュームも、そのままの鉢で、白いプラスティックの鉢皿に置かれているとかわいそうになります。
それよりもっといやなのはラッピングしたまま、リボンなど付いたまま、飾られていたりしますね。あれはパックのままの食べ物をテーブルに並べているようで、いやな感じがして・・・花が可愛そう。


花は咲いているままが一番美しいと思いますが、いったん切り花にして部屋に飾る時は、アートとして、花器、あるいは鉢を選び、それを置くことによって空気感が変わる様な場所を選びます。

せっかく頂いた花も部屋に合わなければアレンジし直し、ふさわしい場所を探します。

基本的には白の花が多くなります。リヴィングは白が基本カラーですから白が一番納まりがいいのです。色ものを選ぶ時は、はっきりしたモダンな形の花で、野の花のような物は何か居心地が悪そうです。


そういうわけで・・・かなり頑固でわがままです。

2011年4月6日水曜日

ラディッシュ

3月の始めに種を蒔いたラディッシュが元気に芽を出しました。




詰まり過ぎているので間引きをしたら・・・すでにこんな可愛い赤かぶが出来ていました。



ルッコラやレタスのミックスリーフも元気に育っています。


間引きながら収穫してサラダにします。



砂粒の様な種が芽を出し、大きくなって行くのを見ていると奇跡だと思うのです。


せっかく育てた野菜を出荷できず、廃棄しなければならないなんて本当につらい事だと思います。

2011年4月3日日曜日

桜 2011

     

     吉野山梢の花を見し日より 心は身にもそはずなりにき

西行は恋するように桜にうつつを抜かし・・・今も桜はたくさん、歌になっています。

何故桜は特別なのでしょうか?

今年の桜は遠慮がちに少しずつ咲き始めました。




私も  願わくは花のもとにて春死なん・・・・

2011年4月1日金曜日

4月 新たな気持ちで

大変な3月が終わり4月になりました。

この激動の変化に順応しきれず、いまだ不安定な状況に、なかなか希望は持ちにくいのですが・・・
それでも季節は進んで春になり、教室もSBクラスから春のメニューで始まりました。




全国料理学校協会の加盟校にして頂き、このような看板も出来あがってきました。

教室を初めて30年・・・良く続けてこられました。本当に有り難い事だと感謝しています。





スタッフに支えられています。


看板も背負ってくれるそうで(?)心強いです。


これからの”食”は大きな問題を沢山抱えています。


命を支える”食”・・・・・賢く何を選んで食するか、知恵を持たなければなりません。


家庭料理の大切さを今まで以上に訴えていこうと決意しています。


食育インストラクター推進校としてのあたらな仕事も加わりました。


前に進まなければ・・・