2014年11月24日月曜日

タルトタタン

タルトタタン、簡単そうで難しいお菓子。りんごを選ばないとまず成功はありません。
<樹齢100年の昔ながらの紅玉>というのを頂いた。
小粒で良い香り、食べてみると酸っぱい!これこそ私の好きなりんごの味、これならジャムにも焼きりんごにもなりそう・・・・でも小粒が15個程、日持ちはしないし、鮮度が落ちないうちにタルトタタンにする事に決めました。
まず皮むきから、15個全部です。
 
 

 形も様々、蜜が入ってる。
 
色々なレシピがあるタルトタタン、絶対にりんごを選ばないと上手くいきません。それと型、直火にかけるのでアルミのマンケ型はだめ、鉄のフライパンはくっついてしまう。
やはりこれ、マトファの銅製の型。

まずはグラニュー糖150gとバター70gを鍋にかけキャラメルを作り、りんごをソテー、キャラメル色になれば良いので柔らかく煮る必要はありません。ラックに乗せて水分を切る。
 
型に(26センチ)バター25gとグラニュー糖150gを入れ火にかけてキャラメルを作って冷ましておく。
その間にパイ生地を焼いておく。パイ生地はパータ・ブレゼ、型の大きさに切ってピケして焼く。
パイは別焼きにした方が良いようです。生の生地を被せて焼くと、りんごとの接触部分がふやけてしまいます。
キャラメルが固まったらりんごを並べ(りんごがあと5個程欲しかった)200度のオーブンで30分焼く。
表面が乾いた感じになってきます。
 
 
直火にかけ、水分を飛ばす。余り煮過ぎると底の部分が崩れます。
水分が飛んだらパイ生地を被せてお皿も被せ、一気にひっくり返す。キャラメルが熱いので気を付けて・・・
 
きれいに型から外れて出てきます。これがマトファのすごさです。
 
飴色に焼きあがりました。
 
熱々にアイスクリームか又は軽く泡立てた生クリームを添えて頂きます。
りんごの酸味とキャラメルの苦みが何とも美味しい!!
 


2014年11月2日日曜日

トゥールダルジャン30周年ガラディナーパーティー

ドンぺりニョン2004でパーティーは始まりました。オシェトラキャヴィアと共に。
 
ここでの数々のパーティーはどれも記憶に深く残るもの、支配人のクリスチャン・ボラーさんから教えて頂いた”Art deVivre"というフランスの文化、グランメゾンのあり方などどれも私にとってまさに宝物。
今の私の仕事の基礎の一つになっています。
 
先代のオーナー、クロード・テライユ氏の言葉がパーティーのメニューにありました。
 
”どうぞ人生の貴重な時間を、思うがままに愉しんでください。
もしも、その時間をトゥールダルジャンでお過ごし頂くなら、
我々にとってこれ程光栄な事はないでしょう。
トゥールダルジャンは舞台なのです。
そこにゆったりと流れている時間はかつて良き時代に味わった、
あの素晴らしく豊かな時間なのですから。”
 
 
私は幸運な事にクロードテライユ氏にパリ店でお目にかかった事があります。お年は召していらっしゃいましたが客席を優雅にあいさつして回るお姿にうっとりした事を思い出します。
昨日はご子息が来日されました。

キャヴィアの次はトゥールダルジャン特製、三皇帝風フォアグラ、これはトゥールダルジャンのシャンパーニュ、ドゥミ・セック
この取り合わせは言葉もない位素晴らしい。かすかなシャンパーニュの甘みが極上のフォアグラを引き立ててくれます。
 
そしてドンぺりニョン、ロゼへと続きます。料理はラングスティーンと真鯛のコンソメ
次はリドヴォーとアワビの赤ワインソース、ワインはレオヴィル・ラスカス2000
メインの鴨”マルコポーロ”にはラフィット・ロッチルド2000
 
デザートはパーティーのテーマ“時”から、時計がお皿に描かれていました。サーヴィスされた時間が表わされて(各テーブル毎に異なる時間が)素晴らしいショコラと柑橘のハーモニー
ディジェスティフはヘネシーのプレステージ、コニャック・パラディ。
素晴らしいディナーでした。
 


 ドレスコードはブラックタイ、イヴニングドレスと着物が半々くらい・・・男性はタキシード。
私は紫の総絞りの訪問着。

 
お土産は女性にはトゥールダルジャン(銀の塔)のチャーム、男性にはカフリング。
それとお菓子。
20周年の時に頂いたジアンの鴨のお皿は今も大切に鴨料理の時に使っています。
 
思い出に残る素敵な夜でした。
 

2014年10月17日金曜日

サーブルドールのパーティ@ラマージュ ”Soiree du Tango Argentin"

ブログの更新が又又久しぶりになってしまいました。つい気軽なfacebookが優先になってしまって、パーティなどいくつもあったのですがやはりスマホの写真は限界があります。
 
今回はプロの撮影したきれいな画像がありますので久しぶりの更新です。
サーブルドール、シャンパーニュの会のパーティが青山ラマージュでありました。青山のビルの一角とは思えないような広々とした会場、お天気も良く素晴らしい宵でした。
始めのシャンパーニュは新入会員がサーベルで切り取ったシャンパーニュ。
なかなか良い雰囲気です。
”タンゴの夕べ“と題されたパーティですからプロダンサーによるダンスパフォーマンス。

官能的な踊りはシャンパーニュの宵にふさわしい。


この日のスペシャルシャンパーニュはキュベ・ルイーズ・ポメリー、1999と2002ヴィンテージ、99は素晴らしい!まだ少し若い感じでした。


この日のドレスコードはブラックタイ、シャンパーニュのボトルとサーベルのカフス!なんておしゃれな方でしょう。
最近はタキシードも着こなしている方が増えましたし明るい内から着る人もいなくなりましたね。

ボードリー大使のサーベラージュ、さすがに素敵です!
来週はボルドーのグランヴァンの会、ロティスールのグランシャピトッル@仙台と続きます。

2014年8月1日金曜日

君嶋さんワインセミナー 品種比較テースティング

君嶋さんのワインセミナー、第3回目を夏休み前に催しました。
シャンパーニュ、日本酒に続き、今回は品種比較、白はソーヴィニョン・ブラン、リースリング、シャルドネ、赤はカベルネ・ソーヴィニョン、ピノ・ノワール、シラー、もっとも代表的な品種です。
 
サンセール2012(Nuveu)、アルザスリースリング2012(Boxler)、ピュイイ・フュッセ 2009(Valette)、シャトー・ピブラン 2008、ヴォーヌ・ロマネ2011(Gerbet)、コルナス 2008(Clape)
 
暑い日でしたのでまずはシャンパーニュで始めました。ピエール・モンキュイのマグナム。




出席者は22名
料理はサラダニソワーズ、コーンの冷たいスープ
そしてピザを2種類、ゴルゴンゾーラのショートパスタ
焼き立てのピザは大好評でしたが焼く方は大変、汗と粉にまみれて大奮闘でした。
お肉はコールドビーフを3kg焼きました。

夏休み前の楽しいパーティーになり、皆様はとても楽しそうでした。君嶋さん、お忙しいところありがとうございました。
次回は11月の終わり頃を予定しています。
まだ未定ですがクリスマス前なので少しゴージャスにシャンパーニュ+キャヴィアナイトなんて如何ですか?

2014年7月29日火曜日

久しぶりのお客様

7月の教室をすべて終えて夏休み前にディナーをしました。
7人、私を加えて8人です。
今回はすべて私一人でするのでメニューもそれを考慮して、あとはゲストに手伝ってもらう事にしました。
テーブルセッティングは早めにしておきます。夏らしいテーブルにしました。

 メインは中勢以の熟成肉をグリルで焼いて肉のおいしさを味わって頂く事に、付け合わせは私の畑から採れたてなすと甘トウガラシ、スイスチャード。
この野菜が何よりのおもてなしになりました。

 これはシャンパーニュと共に召し上がって頂くアミューズのグジェールです。これと砂肝のコンフィ。

前菜はヒラメをオリーブ油と塩レモン、自家製ドライトマト添え、フェンネルの冷たいスープを次に召し上がって頂きました。

 丁度食べ頃になったチーズはバランセ、シャウルス、マンステール、コート・ロティと共に。

デザートはピーチメルバと写真のタルト・オー・ヴァン・キュイ、このタルトが大好評でした。
温かいタルトに胡椒とフルール・ド・セルを降って、ソーテルヌと良く合いました。
このタルトに使ったワイン、実はドミニク・ローランのモレ・サンドニ、ワインセラーの故障で少し心配だったのでスパイスと共に煮詰めてしまいました。ちょっともったいなかったかしら・・・
ゲストに採算度外視と言われてしまいました。

 この日のワインです。スターターはサローン、ブラン・ド・ブランの最高峰、おいしい!
そしてクリュッグのクロ・デュ・メニル!これはもう言うことなし、改めてクリュッグの偉大さを再認識。
そしてルロワ、最高のムルソー。

赤は3本、まずボルドー、日本人が作ったクロ・レオ、その次はサプライズでキャンティのレゼルバ、これはブルゴーニュのグランヴァンと全員が思ったほどすごいサンジョベーゼでした。
もう1本赤はコート・ロティ、最後はバルザック、クリマン。
かなりゴージャスなワインでした。

 ワインと料理を手伝ってくれた最強の二人・・・・

 最後はゲストブックに一言書いて頂いて楽しいディナーは終わりました。
ロンドン、スマイソンで誂えたゲストブック、ページが埋まって行く毎に思い出も増えて行きます。

”お客様をお招きするという事はその間、その方の幸せを引き受ける事”このブリア・サヴァランの言葉をいつも思い出します。

皆様の楽しそうなお顔を見て、この日はきっとそれぞれの方の記憶に刻まれるはず、忙しくても大変でも、何より私が幸せでした。

その日は3時過ぎまでかかってグラスを洗い、ディッシュウォッシャーにお皿とカトラリーを入れて、リネンはハイターに浸けておしまい。
快い疲労感と共に休みました。
次の日、楽しい気分で掃除、洗濯、アイロン・・・・

又、楽しいディナーをしましょう。

2014年7月20日日曜日

世にも美しいストールと紗袷の着物

ブログの更新、又、間があいてしまいました。気がつけば7月も後半ですね。
 
本当に美しいAGNONAのカシミアストールを頂きました。
細い細いカシミアの糸で織られた赤みがかった紫とアイボリーの2枚の布が重なっています。
 
こんなに軽く薄いカシミアのストールを手にしたのは始めて・・・・・
まさに羽衣ですね。
 
 

この美しい羽衣を手にして私が感じたのは紗袷の着物に似ているという事、カシミアと絹の違いはあっても薄い布を重ねて美しさを出すという感覚・・・

紗袷は薄い紗の生地を2反使い、柄を染めた物の上に更にもう1枚無地を重ねた着物です。
実はこのような贅沢な着物がある事を知ったは最近なのですが、何とも控え目な透け感に魅かれました。着る時期がとても短いというのもなんだか良い!
 


着物は袷は10月から5月、単衣は6月と9月、薄物は7,8月と決まりがあり、更に素材や色合いや柄が季節にふさわしいかなど面倒くさいのですが、私は季節感を纏うという意味でこの面倒くささを楽しんでします。ただ旧暦のほうがぴったり来るかしらとは思いますが・・・

そんな決まり事の中でもこの紗袷は5月20日から6月10日と9月20日から9月30日、5月に着る時は帯、半襟、帯揚げは冬もの、7月、9月は夏物・・・・
混乱しますよね。それにこのルールだと年に1カ月間だけ着用可という事!

ただこの決まり事も諸説あり、最近は決まり事も少しゆるくなっているせいもあって、単衣と同じに着て良いという説も・・・実際私は2人の呉服屋さんに伺ったのですが答えは2通りでした。
悩みましたがより厳しいルールに従って5月のパーティーには冬帯で半襟、帯上げは冬もの、6月は夏帯、小物も夏に変えて2度着ました。

一つショックな事が・・・
紗袷の特徴として下の模様があまりはっきり透けません。特に夜の室内では照明により無地の様に見えるのです。カクテルの時にある方からシミがありますよと言われてしまいました。
え~まさか!お酒でもこぼしたかしらと思い、お化粧室の鏡で見てもどこも汚れていません
襟の所の透けた薄くグレーの葉模様がシミに見えたのですね。

9月にもう1度着る機会があります。
”紗袷ですね”とわかって下さる方がいらっしゃる事を願って。

このAGNONAのストールの色、(梅紫と蘇芳の間)の紗袷があったら着てみたいですね。
上質な薄ものを重ねて纏う贅沢、エクスタシーです!

2014年6月22日日曜日

Confrerie du Sabre d'Or 初夏のカジュアルシャピットル

この日は午前クラスがあり、ニュージーランドの<ビーフ&ラム>の日本代表の方がクラスを見学、気合いを入れてラムを料理してその後打ち合わせ、次の日のクラスの買い物に行き、洗濯機を回しつつ出かける支度・・そんな日でした。
 
神楽坂のこじんまりしたホテル、アグネスホテルでサーブルドール騎士団の初夏のパーティーでした。
 
ドレスコードは”馬”  なぜかしらと不思議に思っていましたが会場に行ってみてわかりました。
この日はフランスでは<燕麦の日>燕麦といえば馬の餌なのですって・・・・・
 
馬がドレスコード?馬といえばエルメスしか思いつかないのですが・・・・色々な方がいらっしゃいました。燕麦なので全身グリーンだったり、乗馬ブーツだったり・・・・競馬新聞持っていたり
 
私は余裕もなくバタバタと出かけて行きました。

 


このようにサーベルでシャンパーニュの栓を切り取ってパーティーが始まります。
 


色々なタイプのシャンパーニュ、ほぼ出席者に1本ずつの量です。

前日も来客があり寝不足、その上当日の忙しさ、シャンパーニュで良い気持ちになったとたん猛烈に眠くなってきました。
帰りの車の中でも眠気と戦って帰宅、とうとうバスタブで寝てしまいました。30分ほどで気がついたのですが気をつけないと危ないですね。