水仙、daffodils・・・・・narcissus・・・・・
33年前の丁度今日、ロンドンに向けて羽田から出発しました。 華やかな出発ではなく、反対され、妨害され、かなり悲壮な思いでした。今ここで行動しなければ・・・という覚悟で沢山の事を断ち切っての旅立ちでした。
ガラス越しに(昔の羽田の国際線出発ロビーをご存じの方ならお分かりでしょう)恋人とも別れて・・・悲しいけれど悪くない別れの場面・・・
その頃ヨーロッパに行くにはアンカレッジ経由、または各駅停車のような南回り・・ 脛かじりの身分で手に入れた一番安い航空券はコリアンエアー、ソウル経由パリ行き、インディアンエアーに乗り換えてロンドンまで・・・
昔のヨーロッパは今よりはるかに遠かったです。 でも何事もなければ丸1日後にはロンドンにいるはずでした。
パリに着いたら何故かロンドンまで乗るはずの便がキャンセル!他の便がないか捜しても、運悪くイースターのホリデーシーズンで全くない・・・ ”試しにオルリー空港へ行ってみたらあるかもしれない、バスが出ているから”という提案に大きな荷物持ってオルリー空港へ移動・・・それでもやはりだめでした。
それならパリで休んで,などという余裕はなく どうしてもイギリスへ行かなくては・・という一途の思いでいっぱいでした。
飛行機がだめなら、船でドーヴァー海峡を渡ろうと思いつきました。我ながら凄いですね。
パリ、北駅の小さなホテルで一泊(冷たいシャワーしか出なかったのを覚えています)
次の日、カレーまで汽車、ドーヴァー海峡を渡り、ブリティッシュレイルでヴィクトリア駅へ、 東京を発ってから3日経ってました。
おまけにドーヴァーで入国手続きをしたので、経済状況を疑われ、滞在許可は1カ月・・・その後のホームオフィスでの滞在延長手続きも・・・これも涙なしには語れません。 その後の私の人生を象徴する様な波乱万丈の旅だちでした。思い出すだけで疲れてきます。
その後始まったロンドン一人暮らし・・・ 黄色の水仙がまるで雑草のように、いたるところに咲いていました。
私の大好きなイギリスの春を象徴する花です。
< 水仙 > ウイリアム・ワーズワース
谷また丘の上高く 漂う雲のごと
われ一人さまよい行けば
折しも見出たる一群の
黄金色に輝く水仙の花
湖のほとり 木立の下に
微風に翻りつつ・・・・・
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